平成27年8月21日

遠州茶道宗家13世家元 不傳庵 小堀宗実氏
に対する在外公館長表彰について

 
 

8月21日、在シンガポール日本大使館は、遠州茶道宗家13世家元 不傳庵 小堀宗実氏に在外公館長表彰が授与されました。同氏への表彰は、シンガポール国立大学と遠州流との25年にわたる交流を踏まえ、日シンガポール間の茶道分野での交流促進に貢献した功績によるものです。

 

1989年4月、在シンガポール日本大使公邸の落成を記念して開催された「日本文化祭」に、政府代表使節団として遠州流茶道(当時小堀宗慶家元)が参加。リー・クァンユー首相(当時)をはじめ政府要人をお招きし、両国の親善・交流に貢献したことが、遠州流茶道のシンガポールでの活動の始まりとなっています。

 

1989年10月には、シンガポール国立大学の招請により、同大学日本研究学科に遠州流茶道教室を開講しました。その後、遠州流は、1990年8月以降、毎年(年3回:主に3、8、12月)講師を派遣し、学生の茶道指導にあたり、今年で25周年となります。小堀宗実家元も、当初より遠州流茶道国際部長(当時副家元)として参加し、毎年8月には現地指導を行っています。本日8月21日にシンガポール国立大学と遠州流による25周年記念イベントがNUSユニバーシティータウンのニーアンコンシ講堂にて開催され、遠州茶道宗家13世家元 不傳庵 小堀宗実氏に在外公館長表彰が授与されました。

 

また、小堀家元はシンガポールの次世代への教育も積極的に行っておられます。近年では、昨年8月に教育省語学センター(MOELC)において茶道のデモンストレーションを実施されました。また本年8月20日にはクランジ中学校(Kranji Secondary School)において茶道のデモンストレーションを行ったところです。明日8月22日には、ジャパン・クリエイティブ・センター(JCC)にて小堀宗実家元の映画である『父は家元』を放映及び茶道のデモンストレーションを行う予定です。

 

在外公館長表彰は、長年に亘って対日関係に功績のある個人に対して在外公館長である大使より授与されるものです。

遠州茶道宗家13世家元
不傳庵 小堀宗実氏について
13世 小堀宗実(こぼりそうじつ)
正晴 号・不傳庵 宗実 当代

昭和31年(1956年)9月17日、遠州茶道宗家12世小堀宗慶の長男として生まれる。昭和54年学習院大学法学部卒業の後、臨済宗大徳寺派桂徳禅院にて、大徳寺518世福冨以清禅師のもとで禅の修業を積み、昭和56年師より「宗以」の号を授かる。


昭和58年副家元に就任。平成12年大徳寺管長福冨雪底大老師より、「不傳庵」「宗実」の号を授かり、平成13年元旦より、13世家元を継承する。

『茶の湯を通して心を豊かに』をモットーに、伝統文化の普及と精神文化の向上に努め、海外においても文化交流活動を積極的に行なっている。特に青少年の育成に茶道を取り入れ、世界中で子供たちの茶道講座「遠州流茶道こども塾」を開講。