「忘れがたい日本への旅行」

 
掲載:2008年8月


14日間の日本への研修旅行は、様々な面をもつ日本人の生活に目を向けさせ、また数多くのことを経験するための旅行となりました。大抵のシンガポール人は、日本と聞けば、洗練されていて早いペースで進んでいく社会、自動車やテクノロジーの分野で世界の最先端をいく国であるというイメージを抱くと思います。でも今回の研修旅行では、そういった日本がもつ現代的なイメージが横に押しやられ、豊かな伝統や文化が、今でも人々の生活にとって重要な役割を果たしている国であるということを発見する機会になりました。大都市である東京や広島から岩手県の花巻市へ旅した時は、過去にトランスポートしたような感じすらしました。花巻市でお世話になった高橋家でのホームステイは、本当に楽しかったです。夜、私はふとんの上で寝ましたし、日本の伝統的なご飯を食べました。私が食べた野菜は、私達が家のすぐ隣にある菜園から摘んできたものでした。ホームステイは、私のような都会人には、本当に忘れがたい経験になりました。


言うまでもなく、今回の研修旅行のハイライトは、教育機関への訪問でした。私は、特に高校生たちのために準備された、数多くのコースにとても感銘を受けました。コース制の導入によってスポーツや音楽、芸術や外国語の力を伸ばしていくことは、学生達一人ひとりの異なる関心や才能を、さらに開花させると思います。それに加え、私が訪問した学校は、シンガポールの学校と比べると小規模であるということも発見でした。私は、先生や学生にアットホームな感情を与える、日本の学校のこのような面がとても羨ましかったです。また、今回の研修旅行に参加した私のような外国の教育者達は、日本の特殊学校の活動に大変感動しました。特別なケアが必要な学生達への思いやりのある教育は、非常に印象的でした。このような面は、世界中の国が日本から学ぶべき事であると思います。


今回、国際交流基金から与えられたこのすばらしい機会に感謝したいと思います。今回の研修旅行に参加した23の国々の教育者と出会うこともでき、自分の国や仕事について交流することもできました。この忘れがたい経験は、ずっと私の心の中に残ると思います。