(重要)新型インフルエンザの発生について(その42)

※ 本情報は、シンガポールに滞在されている方のために当館で要点をまとめた参考情報です。
※ シンガポール政府の最新の対応については、シンガポール保健省(Ministry of Health)のホームページ(http://www.moh.gov.sg/mohcorp/default.aspx)を必ずご確認ください。


**変更・追加点**
これまでにシンガポールで確認された感染者は142名となりました。
シンガポール政府は水際対策を継続していますが、国内でのコミュニティ感染は時間の問題と評価しています。


  1. シンガポールの状況と対策
    (1)世界保健機関(WHO)による新型インフルエンザのパンデミック警戒レベルは、6月12日に引き上げられたフェーズ6が維持されています。一方、シンガポールの警戒レベルは、5月11日に引き下げられた黄色から変更がありません。シンガポール保健省によるとコミュニティ内での感染が拡大しない限り警戒レベルを引き上げることは考えていないとのことです。
    (注)警戒レベルについて、詳しくはhttp://www.crisis.gov.sg/FLU/をご参照下さい。



    (2)シンガポール保健省によると、19日夜時点で新たに26名、20日夜時点で23名、21日夜時点で、新たに26名の感染が確認されました。これでシンガポールにおいて確定した感染者数は142名となりました



    (3)保健省によると、これまで確認された142事例のうち、121事例が国外から持ち込まれたもの、21事例が国内で感染が確認された(そのうち、3事例が感染者との濃厚接触が原因であるもの、7事例がWHOにより継続的なコミュニティ感染が発生していると考えている国への渡航歴がなく、感染者との濃厚接触も確認できない不明なもの)と判明されています。


    • (イ)国外から持ち込まれた121事例の渡航歴は以下のとおりです。
      • オーストラリア:53事例
      • 米国:25事例
      • フィリピン:24事例(うち1事例がアジア・ユース・ゲームのサッカー競技に参加予定のメンバー)
      • タイ:5事例
      • カナダ:2事例
      • 英国:5事例
      • インドネシア:4事例
      • マレーシア:1事例
      • チリ:1事例
      • ヨーロッパでのクルーズ中:1事例


      (ロ)国内で感染が確認された21事例のうち、濃厚接触が原因の3事例及び不明なもの7事例を除く11事例は以下の3つの集団から発生しています。


      • リバーライフ教会(Pasir Ris):7事例
      • シンガポール国立大学(NUS):3事例
      • バターファクトリー(ワンフラトン内にあるクラブ):1事例、保健省は、6月17日に同クラブを訪れた方に対し健康状態を注視するよう呼びかけています


    (4)保健省によると、これまで感染が確認された142名のうち47名は既に退院し、入院中の残り95名の状態も安定しているとのことです。保健省は、水際対策を継続する方針ですが、国内感染の事例が増加するのは時間の問題で、その場合、コミュニティ感染の開始を示すことになろうと評価しています。



    (5)保健省は13日以降、シンガポール独自の「感染地域」の指定を廃止し、WHOの最新情報をもとに継続的なコミュニティ感染が発生している国と感染が確認されているいくつかの国の累積数をホームページに掲載しています。そして、WHOが継続的なコミュニティ感染が発生していると考えている国(米国、メキシコ、カナダ、チリ、オーストラリア、英国、アルゼンチン、日本、タイ、スペイン、フィリピン、パナマ、ドミニカ)への渡航が不可避である場合は必要な予防措置を取るようアドバイスし、これらの国から帰国後7日以内に体調不良を感じた場合は、救急車(電話番号:993)を呼ぶよう呼びかけています。ただし、これらの国からシンガポールに入国する方に対しては、他の国・地域からの入国者と同様、空港での体温検査以外の特別な措置は行われていません



    (6)空港、フェリーターミナル、陸路のチェックポイントでは、引き続き全ての入国者を対象に体温検査が行われています。



  2. 近隣諸国(東南アジア)の状況
    WHOの発表している19日時点の情報によると、ラオスで1名、マレーシアで23名、フィリピンで311名、タイで518名、ベトナムで27名の新型インフルエンザの感染者が確認されております。
    (注)詳細及び最新の情報につきましては、以下のウェブサイトをご確認下さい。
    ・外務省海外安全ホームページ(感染症広域情報)http://www.anzen.mofa.go.jp/
    ・WHOホームページ http://www.who.int/csr/disease/swineflu/en/


  3. シンガポールの指定病院
    高熱(38度以上)や咳等インフルエンザの症状が疑われる方はまず電話連絡の上、最寄りの病院で診断を受けます。そして、医師による診断次第ではありますが、インフルエンザの症状と診断され、WHOが継続的なコミュニティ感染が発生していると考えている国に渡航歴がある場合、すぐに当国指定病院であるタントクセン病院(Tan Tock Seng Hospital)に救急車(電話番号:993)で搬送されることになっています。また6月11日以降、16歳以下の子供と妊娠24週間以上の妊婦はKK病院に直接搬送されることになりました。


  4. シンガポール政府のタミフル供与に対する考え方
    シンガポール政府は、115万人分のタミフル、5万人分のリレンザを有し、外国人を差別することなく治療する旨述べています。万一感染者が発生した場合、感染が拡大しないよう、一元的に指定病院であるタントクセン病院で治療を行うことになっており、タミフルも同病院で処方が行われます。


  5. 当館の連絡先
    今回の新型インフルエンザに関して、WHOが継続的なコミュニティ感染が発生していると考えている国に渡航歴があり高熱等インフルエンザの症状が疑われる等の緊急のお問い合わせの際には、携帯電話(9139-5668)までご連絡願います。なお、平日の午前8時30分から午後5時15分までは大使館の代表電話までご連絡願います。

在留邦人の皆様へのお願い

  1. 以下の点に留意し、感染防止に努めてください。
    (1)十分な水・食糧の備蓄を行い、不要不急の外出は控える。
    (2)外出する際は人混みを避ける。また、咳やくしゃみ等による感染を防ぐため、マスクを着用する。
    (3)積極的に手洗いやうがいを行う。
    (4)ウイルスは粘膜を介して感染するので、口、鼻、目などの粘膜部分に手で触れない。
    (5)発熱や咳などインフルエンザと似た症状がみられた場合には、現地の医療機関を受診する。


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  3. WHOが継続的なコミュニティ感染が発生していると考えている国を訪問する方で、帰国後7日以内に38度以上の高熱が出た場合は、マスク着用の上、速やかに医師の診断を受けるようお願いします。医療機関を訪問される方は、院内感染防止のため、事前に電話連絡の上、医療機関を訪問されるようお願いいたします。また、インフルエンザに罹患していると医師の判断がなされた場合、当館へのご連絡をお願いいたします


  4. 日本国内の感染発生状況及び感染防止対策については、厚生労働省ホームページ(http://www-bm.mhlw.go.jp)及び感染発生地域の地方自治体(大阪府、兵庫県、神戸市等)のホームページ等より最新情報を入手するようお願いいたします。


  5. 当館では、引き続き状況を注視して情報収集に努め、関連情報を迅速に大使館HPに掲載し、同時に、当館に登録頂いているメールアドレスに送付致します。在留邦人の皆様におかれましては、事態の推移に注視し、関連報道をチェックするとともに、冷静に対処して頂くようお願いします。


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(了)