2010年度日本人会年次総会における山中大使挨拶
〔3月18日(木)午後7時00分 於:日本人会オーデトリウム〕

 

シンガポール日本人会2010年度年次総会に当たり、一言ご挨拶申し上げます。


私と日本人会とのお付き合いは、早いものでもう二年半近くになります。幸いなことに未だに異動の話はありませんので、もう暫くお付き合いの程をお願いしておきます。
さて、先般、当地に出張してきた外務省の幹部が日本人会を訪問する機会がありました。その幹部は、この会館の立派さに度肝を抜かれたようで、会館の規模・設備は世界の中でも随一ではないかと感想を述べておりました。私からは、立派なのは建物だけではない、シンガポール日本人会は、その活発かつ広範な活動、その組織力、そしてこれを支える会員の皆さんの熱意と献身といった面でも、間違いなく世界の中でもトップクラスの邦人組織であることを説明しておきました。


日本人会は、日本人学校やクリニック、そして日本人墓地の維持管理など、日本人コミュニティーのために欠くことのできない重要な役割を果たしておられます。これと同時に、日本人会は、チンゲイ・パレードに参加したり、カラオケ大会や夏祭りを開催されたりして、広くシンガポールの地元コミュニティーとの交流にも取り組んでおられます。交流という意味では、特に、100名を超える会員が多くの福祉団体に赴きボランティア活動を行っており、また、チャリティー・バザー、チャリティー・ドローなどを通じ、当地社会に貴重な貢献をされ、これが高く評価されています。 私は、地元コミュニティーとのこうした交流を実践する日本人会の活動(外向きの活動)が今後益々重要になっていくものと考えています。
私ども大使館といたしましても、こうした日本人会の活動を高く評価し、これに感謝するとともに、引き続き微力ながら出来る限りの連携・協力をしていく所存であります。


シンガポール日本人会が今日こうしてあるのは、歴代の会長や役員、会員の方々の努力と献身の賜であります。ここに改めて日本人会の素晴らしい「伝統」に対して敬意を表したいと思います。私は、ここで吉村前会長の貢献に賛辞を呈したいと思います。一年間にわたり日本人会の先頭に立ってリーダーシップを発揮していただきました。心よりお礼申し上げます。吉村前会長とはいろいろな行事、イベントでご一緒させていただきましたが、円満なお人柄ときめ細かなご配慮にはいつも敬服しておりました。


最後になりましたが、本日、新たに選出されました柴田新会長、そして北川副会長、伊藤副会長、中村副会長、その他新役員の皆様に心よりお祝いを申し上げます。何卒よろしくお願い申し上げます。新しい幹部・役員の下で、伝統あるシンガポール日本人会がなお一層発展されますよう祈念いたしまして、私の挨拶とさせて頂きます。
ありがとうございました。