天皇皇后両陛下の東南アジア御訪問(6月8日〜15日)

(概要報告)

平成18年6月16日

外務省

1.総論

○天皇皇后両陛下の東南アジア御訪問は、全8日間にわたる全ての日程が成功裡に終了した。

○シンガポール首脳、タイ王室、マレーシア王室及び同国ペラ州スルタンからの手厚く温かいおもてなしを受けられた。

○シンガポール、タイ及びマレーシア(お立ち寄り国)のいずれにおいても、国民を挙げての温かい歓迎を受けられた。

○両陛下の真摯な姿勢と一人一人に語りかけられるお心遣いは、これら3か国の国民各層に深い感銘を与えた。

○タイでは、参加25か国の元首又は王室の方々と御挨拶を交わされ、旧交を温められる機会を持たれた。

 

2.国別概観

 

シンガポール(6月8日〜10日)

(公式御訪問)

○1970年(皇太子殿下時代)に昭和天皇の御名代として御訪問になり、1981年にお立寄りになって以来、25年ぶり、かつ天皇皇后両陛下として初の御訪問。

○歓迎行事の他、リー・シェンロン首相夫妻主催の午餐会、ナザン大統領夫妻主催の晩餐会にお招きを受けられる等、極めて温かいおもてなしを受けた。

○国立図書館においては、両陛下の御著書を御寄贈になった他、市民との御交流にも勤しまれた。

○日・シンガポール外交関係樹立40周年にあたっての今次御訪問は、我が国の存在感を高め、両国間の相互理解と友好関係の更なる発展にとって大変意義あるものであった。

 

マレーシア(10日〜11日)

(お立ち寄り)

○1970年(皇太子殿下時代)に昭和天皇の御名代として御訪問になり、1991年に天皇皇后両陛下として御即位後初の公式御訪問をされて以来、15年ぶりの御訪問。

○1991年の御訪問に際し、悪天候のため直前になって御訪問をお取りやめ頂かざるを得なかったペラ州の他、クアラルンプールを御訪問。限られた日程の中、昨年3月に国賓として訪日されたサイド・シラジュディン国王王妃両陛下との御会食、古くより御親交のあるアズラン・シャー・ペラ州スルタン主催の午餐会、マレー・カレッジ御訪問等の御日程を精力的にこなされた。

○両国の皇室・王室の永きにわたる御親交は、両国民をつなぐ貴重な絆の一つであり、今回御訪問は、両国間の相互理解と友好関係を更に増進するものとなった。

 

タイ(11日〜15日)

(公式御訪問)

○1964年(皇太子殿下時代)に昭和天皇の御名代として御訪問になり、1991年に天皇皇后両陛下として御即位後初の公式御訪問をされて以来、15年ぶりの御訪問。

○プミポン国王陛下即位60年慶祝式典に御出席になり、同国王をはじめとするタイ王族、式典に参加した各国王族と御親交を深められた。

○国立チュラロンコン大学、古都アユタヤ等を御訪問になり、タイの歴史・文化に触れられるとともにタイの国民と親しく御交流になられた。

○タイ国民より深い敬慕を集めているプミポン国王陛下の即位60年慶祝式典への御臨席は、両国の皇室と王室間の親密な関係及び両国間の永きにわたる相互理解と友好関係の更なる発展にとって極めて有意義であった。

(了)